ごっちょ手記

非武雄市民のダラッとした話

もし今の自治体を擬人化したらツタヤ図書館は何なのか?

 

 今の日本の自治体の大部分は病におかされています。

 それは、死すらありえるほどの重い病気にかかった病人です。

 

 病人ですから、当然、病気を治したいわけです。

 しかし、その病気が有効な治療法が見つからない不治の病だったとき、その病人や家族はどういう手段に出るでしょう。

 

 1.可能な限り健康に気を遣い、地道に延命しつつ、治療法が確立するのを待つ。

 2.神さまに祈る。

 3.あやしい治療法に手を出す。

 

 そんな3パターンが考えられます。

 どれも、病気が治って欲しい気持ちは本物でしょう。

 

 さて、このパターン3、あやしい治療法に手を出す。

 「○○でガンが治った」というあやしい代替治療の話は世間にたくさんあります。

 有名人がやっていたり、テレビで話題になったりした「ふつうとはちょっと違う治療法」。

 わらにもすがる想いで手を出してしまう人は後を絶ちません。

 たとえあやしくてもやらないよりはマシだと、愛する家族のために手を出してしまう人はどうしてもいるのです。

 

 さて、そういう人間のところに、ちょっとした知人がやってきて変わった健康食品を薦めます。

 知人はこう言います。

 「これを飲んだら元気になるよ」と。

 「だいじょうぶ、大学の先生も効果があるって言ってるよ」と。

 「毎日、毎年、飲み続けないとダメだけど、絶対効果があるよ」と。

 

 そんな、あやしい健康食品。

 これがCCCの提供するツタヤ図書館です。

 

 自治体は、首長を通じてこんなふうにささやかれます。

 「図書館をツタヤに任せたら元気になるよ」と。

 「だいじょうぶ、大学の先生も効果があるって言ってるよ」と。

 「リニューアル時だけじゃなくずっと管理を任せないとダメだけど、絶対効果があるよ」と。

 

 インターネットでは、疑似科学の検証のように、この健康食品が本当に効果があるか、もしかすると逆に害があるのではないか、そういった議論が交わされています。

 

 この時点でもすでにあやしさ大爆発なのですが、本当はもっとひどいです。

 

・実際に飲む人の許諾を得ずに勝手に定期購入の契約を交わした。

・実際に飲む人の個人情報をこっそり得ていた。

・病気が治ったかどうかを検証せず、人気と満足度という基準で成功と言い張る。

・本来の治療法に関わる人たちを既得権だと言って、的外れな非難をした。

・成分表を見せてほしいと何度も言っても見せない。

・健康食品を紹介してくれた人は、実はただ単にその会社から分け前を貰っていただけだった。

 

 いっそ、その健康食品に致死性の毒でも入っていればわかりやすいのですが、実際には即効性の毒は入っていません。しかしじわじわと身体を蝕むような遅効性の毒は混入しているようです。

 その毒性の分からなさが、この健康食品についつい手を出してしまう人がなくならない理由のひとつです。

 

 もともと病人だったのに、遅効性の毒まで入ったあやしすぎる健康食品を定期購入する契約を交わしてしまった自治体は、これからどうなっていくのか。

 

 

 今日も、その健康食品を愛してやまないファンが笑顔で言います。

 「箱がおしゃれだよね」と。

 

佐賀県武雄市のICT教育にまとわりつく「一人1台」と「反転授業」の関係

 

週刊朝日 2015年6月19日号

―ICT教育最先端 佐賀・武雄市のお寒い現実 タブレット端末で授業崩壊の危機 ―

 などの記事で盛り上がりを見せている佐賀県武雄市タブレット教育ですが、世間の注目ポイントは「安かろう悪かろうのタブレット端末で授業崩壊」という点に注がれているようです。まあ、べつに間違っちゃいません。ひどい話です。

 でも、もうちょっとじっくり見ると、さらに興味深い話に繋がっていくので、今回はその辺をご案内します。

 

樋渡流教育改革 ― デジタル教科書推進団体の道具だった! 

 こちらの記事で紹介されている武雄市とデジタル教科書教材協議会(DiTT)の議事録で、興味深いキーワードが何度も登場しています。「一人1台」です。記事を読むと分かりますが、武雄市ICT教育推進協議会座長の松原聡東洋大教授が何度も使っています。また、この松原教授が出した答申にもこんな項目があります。

2 整備する対象の学年
 小中学校全学年の全児童生徒(約4,000名)全員に配布することが望ましい。

急浮上した恵安製PC 

 一方で、こちらの記事で紹介されている議事録でも、デジタル教科書教材協議会(DiTT)副会長の中村伊知哉慶大教授がこのようなことを言っています。

中村:1人1台年間1万円(保守料全て込み)で導入できたら、他の自治体でも導入したいという話は聞いている。これができれば一気に拡がる。

 もうとにかく「一人1台」!って感じですね。

 どうやら、松原教授や中村教授にとって武雄市の教育改革で「一人1台」の条件が満たされないのは絶対にダメで、言い換えると「一人1台じゃなくてもタブレット教育は十分可能だ」という前例を作ってはならなかったようです。

 「一人1台が満たされないのはダメ」というのをもっと具体的に言うと、「家庭科室のコンロのような『5人に1台くらいのタブレット』だとか、体育倉庫のサッカーボールのような『学校全体で使いまわすタブレット』であってはいけない」ということです。

 なぜなら、そんな前例が生まれあまつさえ常識レベルにまで発展してしまったりしたら、学校でのタブレットの大量購入やデジタル教科書の大量購入に繋がりません。これはデジタル教材を売りまくって儲けたい人たちにとってはものすごく困ることです。もしかすると「一人1台」が満たされないなら武雄市でのタブレット教育の話そのものを白紙に戻しても構わないくらいの判断はしたかもしれません。私ならします。

 最近話題の恵安製の粗悪タブレット武雄市が最終的に選んだ理由も、結局これです。iPadだと一人1台に行きわたらせるには予算オーバーだったのです。武雄市で「一人1台」の前例を作ること。それが松原教授や中村教授に課せられていたミッションだったわけです。

 

 さて一方、「一人1台」のために松原教授は無茶苦茶な理屈を提示していました。それが反転授業です(武雄市とその関係者らはスマイル学習という呼称を使っていますが、ここでは反転授業で通します)。

 反転授業とは、本来は授業で学んだことを放課後に復習するのを、まずは自宅で予習をしてから授業で復習するというふうに反転する授業形態です。詳しくは検索してください。

 

 武雄市ではタブレット教育と反転授業がセットになっています。小学生に反転学習をさせるとか大丈夫?などの物議も生まれましたが、そこの議論はここでは置いておきます。

 なぜ教育の専門家でない松原教授がいきなり反転学習を持ち出したかというと、それには「自宅での予習」という要素が入っていたからと考えられます。先述した"家庭科室のコンロのような「5人に1台くらいのタブレット」だとか、体育用具のような「学校全体で使いまわすタブレット」"では、生徒が家にタブレットを持って帰れません。つまり、反転学習の「自宅での予習」は不可能である。そのため、絶対に「一人1台」の整備が必要である――要はそういう逆さまの理屈です。

 この逆さまの理由付けこそが武雄市が反転学習をはじめた本当の理由なのでしょう。

 

 ちなみに松原教授は、武雄市の予算を2億1869万6236円も使って絶対に反転学習をしなければならない理由を用意してない語ってないと思いますが、まあたぶん「学力が向上するから」なのでしょうね。

 

 

 

 まとめ。

 

 1.子供たちの学力を向上させたい

 2.日本中の生徒にタブレットを売りたい

 

 このなかで、最終的な目的は何番になるでしょうか。当然、普通は1番の「子供たちの学力向上」です。しかし世の中には最終目的が2番の「日本中にタブレットを売る」になってしまう人たちがいます。そういった人たちは、必死に頭を使って、逆さまの理屈を考えてどうにか1番に連結させます。その結果、1番と2番の間に新しい理屈Xが生まれる。

 

 1.子供たちの学力を向上させたい

 X.自宅で予習をする反転授業のためには一人1台のタブレットが必要不可欠

 2.日本中の生徒にタブレットを売りたい

 

 

 松原教授ががんばったので、Xから2へはまあまあ?スムーズに繋がって?います?が、しかし1からXの流れにはかなり無理があると私は思います。

  

 結局のところ、恵安製の粗悪タブレットで授業崩壊というのは目を引きやすいですが、それは「一人1台にタブレットを配布する前例を無理矢理作ったために起きた弊害」であって、ある意味で支流の話であり偶然の産物です。仮に恵安製のタブレットがあまり故障しなかったなら武雄市タブレット教育改革は万事善哉だったのかというと、そうではないわけです。

 

 子供たちの学力を向上させるというのは結構ですし真剣に考えてもらいたいことです。しかし、武雄市ではそのための手段が必ず「お金のかかるやり方」であり「特定の企業・団体に流れる」という構図になっています。

 ゆえに、たとえ学力が向上したとしても武雄市タブレット教育改革はおかしいと私は思います。――まあしてないんですけど。

 

 佐賀県武雄市「ICT教育」のタブレット活用-- 「成績向上の可能性アリ」も正相関ナシ

2014年度の各校の5年生算数のスマイル学習実施率と、スマイル学習実施前の成績の変化率の相関を分析した結果、相関関数は「-0.20697」となり、小学校ごとのスマイル学習の実施率と成績変化の間に正の相関関係は見られなかった。

 

 

 最後に。

 中村教授はかつてこんなツイートをしていましたが、

  劣悪タブレットによる授業崩壊が話題になったあとはこう言い出しました。

 

 

  この先、どうなることですやら。

 

 

 

 

2014-2015の佐賀県知事選を終えて

武雄市長である樋渡啓祐氏が佐賀県知事選に出馬して、落選しました。

今回はそれに関する記念カキコみたいなものをします。

 

別になにか政治的な話があるわけではないです。

いつも以上にただの所感ですので、ひまつぶしにもならないと思いますが、ダラッといきましょう。

 

 

・ネットでの落選運動で樋渡氏は落選したのか?

 

 選挙中にこんなことをつぶやいていた私です。

おそらく同じことを思っている方もおられるかと思うのですが……

 

ネットがそんなに即効性ゆたかに影響及ぼすなら、

たけお問題はとっくに解決してるっつーの!

 

っていうのが個人的に揺らがない感覚です。

 

今回の知事選における山口氏と樋渡氏の得票差は、結果として約4万票までになりましたが、このうちどれくらいがネットの影響だったか?を考えるのがフツーの感覚でしょう。

 

 

こんなもんですよ。

ひとつの答えを求めたがる人にはお気に召さないかもですが。

 

 ただ、「樋渡氏はヤベエ!」というのを直接語るときに、タブレットなんかでノーモアひわたしを見せて「ほら、こんなサイトまで誰かが作ってるんですよ」という言葉はいえたはずだし、「ネットでは数年前から問題視されている」という言葉にも現在は一定の意味が宿っていると思います。

 

 

・じゃあ農協改革がどうのというマスコミ報道が正しいのか?

 

いや。

 

何もかも一意的には決まらんでしょ。って言ったでしょ! さっき!

 

 そりゃあ農協改革がどうこうとか、そういう面もあったでしょうよ。

特にJAの人たちにとっては死活問題になりかねないと思った人はいたんだろうし、そこから「樋渡はやめてね」って話が広まるのも多少はないとおかしい。

どれくらいいるかは知らんけど、世の中にはたけお問題とか関係なしに反樋渡って人はそりゃいますよ。

 

で、それはそれとして。

 これは選挙翌日のの報道ステーションを見ての感想です。

 

いつもの癖で斜に構えた物言いになってますが、

「JAによる組織票で山口氏は勝てた」

「選挙戦序盤は樋渡氏が優勢だったが、終盤で山口氏が巻き返した」

の二つを同時に言うのは難しくない?ってことです。

 

組織票あるんならむしろ序盤ほど有利なんじゃないですかと。

 

樋渡氏は自公推薦ですよ。

公明票を押さえた時点でほぼ勝ちは決まっていたはずなんですよ。

それなのになぜ負けたのか?

という見方をしないと、今回の選挙は何も見えない気がします。

 

 

このツイート、そこそこファボを貰ったので、同感だった人たちはけっこういそうです。

おそらく私たちが見えてない色々が佐賀県ではあったはずなんです。

 


佐賀県知事選のポスターが雨ざらしのエロ本のようだと話題に - Togetterまとめ

 

あのしわしわポスターは、ひとつの結果だったはず。

そしてさらに何かに繋がったひとつの要因となった。

 

その辺の話は、もしかすると今後ちらほら出てくるのかもしれません。

 

 

 

ほらこんなもんですよ。

たいていの祭りは終わってから知るんです。

 

ネットでの影響は、むしろこれからなんじゃないですかね? 

 

 

(なお、「昨日はなかなかのPV数だった」と私が言っているのはこのブログのことではないです。このブログのアクセス数はあまり見てないです) 

 

 

 

あんまりダラッとした話になってないので、以降は何か緩い話

 

 

南砺市長、ツイッターのパスワード流出か。

ンモー。

 

 

(この人は 大阪府箕面市の市長サン)

 

 

こういうやり取りをして、樋渡派の市長同士で相互フォローになったところからの、市長から市長へのスパム送り付けでしたからね。

 

IT革命みたいな市長はだいたいこんなもんすな。

樋渡君も住所録やら流出してましたし、そもそもひまじんうんこ事件も市職員のスパム送り付けに端を発したもんでしたし。

似た者同士なんですね、きっと。

 

樋渡君の同類は、まだまだ日本各地にいそう。

 

 

 

わかりやすい武雄市と花まる学習会の10年協定のクソさ

今回は、たまーに散見される

武雄市の官民一体学校すっばらすぃー!!」

と盲目的に信じてる方向けに挑発するのが狙いの記事です。

 

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さて。

まずは先日、正式に武雄市と花まる学習会が10年契約を結びました。

この協定書の中身もスッカスカで

「細かいところは、あとから考えよか! とにかく10年ね、10年!!」

と言わんばかりの内容でした。

なにせたったの1枚ですからね。2013年5月くらいから話し合いが始まり2014年10月に締結したのに、何も中身がない。

もうこれだけで武雄市と花まる学習会が何を考えていたのか分かりそうなもんですが、分からない人向けに挑発を続けます。

 

 

まず、分からない人たちが異口同音に叫ぶのが

「民間塾のノウハウを取り入れるのは良いことだ」

です。

 

ふーん。

 

なるほど。

私もそれは分からないでもないですよ。

 

ただですね、それって別に協定を結ばなくてもいいんですよ。

教育方法って特許とか取れないんで、やりたきゃどうぞ勝手に花まるスタイルの授業をやってくださいってことですよ。法的に何の問題もございませんので、どうぞどんどんパクると良いです。

はい、10年の協定必要ありませんね。

 

これで納得いただけた方は解散です。

それでも分からない人は残ってください。

 

 

だいたいこういうと、今度は分からない人たちは異口同音に

「花まる学習会のノウハウを得るためには直接指導を受ける必要がある」

とか言い出すんですよ。

 

ふーん。

 

なるほどね。

私も、民間塾の授業を学校の先生が見学に行くのはいいと思いますよ。

 

ただですね、花まる学習会って基本的にアルバイトばっかりなんですよ。

おかしいですよね。花まるのノウハウを得るために10年かかるのなら、花まる学習会はアルバイトの人たちをどう指導してるんでしょうね? それに、花まるは正社員でもほとんどは若い人です。

会得するのに10年もかかるノウハウと主張するなら、アルバイトと若い正社員だらけの花まる学習会のサービスそのものが怪しくなります。

だったら、10年協定はどこから来たんですかね?

 

これで納得いただけた方は解散です。

それでも分からない人は残ってください。

 

 

だいたいこういうと、今度は分からない人たちは異口同音に

「ノウハウはともかく花まる学習会の教材はすばらしい。論理力が養われる」

とか言い出すんですよ。

 

ふーん。

 

なるほどね。

私も、パズルを幼少期に遊ばせるのはいいことと思いますよ。

 

ただですね、子ども向けのパズルってたくさん存在するんですよ。

おかしいですよね。そこからどうして花まる学習会だけを選んだんでしょうね? 武雄市教育委員会が選定したのかな? 入札したのかな? いいえ違います。藤原和博という元リクルートの教育ブローカーがお膳立てを整えて紹介し、教育委員会の選定も入札も一切なしで決めました。

さすがにそれは言いづらかったのか、樋渡啓祐武雄市長(当時)は、花まる学習会の「メシを食える大人を育てる」というポリシーが良くて決めたとか言ってましたね。

まあそれでも、パズルをやれば立派な大人になるという論理力のかけらもない主張なわけですが。

うん、なんだか怪しくなってきましたね。

 

 

だいたいこういうと、今度は分からない人たちは異口同音に

「それでも子どもの学力が向上するなら良い」

とか言い出すんですよ。

 

ふーん。

 

なるほどね。

私も、子どもたちの基礎学力が上がるのはいいと思いますよ。

 

ただですね、武雄市はその評価をしない予定なんですよ。

武雄市は、こういうときに花まる学習会の「メシの食える大人を育てる」のキャッチコピーを使うんですね。花まる学習会は人間力を養うとか言ってる塾ゆえに、学力の向上といった数字には表れない!と、都合のいいことを言い出すんですよ。

つまり花まる学習会と協定を結んだところで学力が上がるとは武雄市も思ってないんですね。

 

 

いやあ、もう何がしたいのか分かりません。

 

 

そりゃあ、「とにかく10年ね10年!」って協定書になるのも当たり前ですよ。

だってこの協定は、中身が何もない。

あるのはただ、「花まる学習会から教材を10年買う約束」です。

 

 

 

もうこの時点でグダグダですが、話は続きます。

 

というか、ようやく本題です。

 

この改革と呼ぶにもおこがましい一連の流れは、

「花まる学習会の教材を、武雄市民に大量に買わせるという一点」

に集約されます。

ほかは何もないのです。

花まる学習会の本拠地はさいたま市ですので、10年にわたって購入し続ける教材費はすべて武雄からさいたまへと流れていきます。

  

さあ、あなたは武雄市と花まる学習会の協定を支持できますか?

 

 

#武雄市問題 の初心者向けガイド または私が如何にして武雄市を知ったか

 

みなさんこんにちは。はじめまして。

2014年6月5日にTwitterアカウントを作成した 強東風 @tsuyogochi です。

 

約1ヶ月にわたって武雄市問題を見続けていた私からの率直な感想を書き留めます。

 

 

Twitterでご存知の方もいるかもしれませんが、私は2014年4月17日まで佐賀県武雄市を知りませんでした。ただ私は九州出身で佐賀県長崎県も行ったことがあるので、近辺を通ったことはあるはずであり、視界に「武雄市」の文字が入ったことはあると思います。まあどうでもいいですね。

 

もともと私は「花まる学習会」と「高濱正伸」を危険視していました。ことさらに若者を悪く言い、自分のことを棚にあげてえらそうなことを言い続け、子育て中の母親を良いように洗脳する「高濱正伸」の存在を、誇張でもなんでもなく世の中を歪ませている原因だと感じていたのです。

まあそれもいいとして。

 

・2014年4月17日まで武雄市を知らなかった。

・花まる学習会を危ない塾だと考えていた。

以上の2点から、2014年4月17日の”武雄市の花まる学習会との提携発表記者会見”を見たとき、私は、

「花まる学習会が善良な地方自治体を騙している!!」

とか思ったものでした。

 

さてそこからは、暇を見つけては武雄市のことを調べる日々のはじまりです。

なにしろ私にとって花まる学習会は悪の組織です。

「花まるめ。どうやって武雄市に目をつけたんだ!」

できれば武雄市を救いたい。私はそう考えていました。

 

すると出てくるのが「武雄市問題」です。

およそ普通の自治体では目にしない、膨大な賛否の情報がわんさか出てきました。

「……なんだこれ???」

 

この時点で私は「ひまじんうんこ」の話も見ています。

しかし、政治家が「ひまじんうんこ」「君はゴキブリ以下」と言ったからといって、私はあまり問題視しません。揚げ足取りとしか思えないからです。まあ、政治家のくせに発言コントロールも出来ないのか。とは思いますが。

 

調べていると、武雄市図書館問題や自治体通販サイトJAPANsgの話なども出てきますが、何のことだかわかりません。とりあえず後回しにしようと思いました。

 

先述のとおり、私は花まる学習会との提携をまずは問題としていましたので、教育関係を検索。そういえばあの「文部科学省の"ほう"から来ました会見」では5人もいましたので、その関係を調べてみることにします。

 

鎌倉から武雄市へ:代田昭久氏 武雄市教育監人事について #たけお問題 - Togetterまとめ

 

ちょうどいいのがありました。

花まる学習会と提携する武雄市武内小学校の校長になる人物の話です。

「これは参考になりそうだ」

と思ったんですが。

なんか政治家ふたりがTwitterで言い争ってました。

 

 

 

正直にいうと、私はこの時点でも樋渡啓祐武雄市長をそれほど悪い人間には見ていませんでした。といってもちろん、中沢克之鎌倉市会議員が悪そうに見えたという意味ではありません。

私はそもそも、政治家が何を言っていても信用しないんです。

 

Twitterのいいところは名もなき人たちの生の意見が聴けることです。

 

 

 

金の髭 (@goldenhige) さんという方は、どうやら武雄市の市政を問題視している人のようだった。

 

 

まず見た感じ、おかしな人ではない。

ちょっと「法則」については分からないが、おそらくは一般市民であろう人が「警戒しておくべきだったと思っています」とまで言うほどのことが武雄市にはあるのか?と訝しく思う。

 

ちなみにこの時点で、私は私で独自に代田昭久氏について調べていたので、いうなれば答えあわせをしているような気持ちでした。

 

 

 

こちらの前田勝之 (@keikuma) さんという方も、私と同様の情報と感想を抱いているようだった。少なくとも感情的ではないし、理性的である。

 

だが私は、この時点でもまだどちらが正しいのか分からなかった。

 

確信的に判断を決めたのは、金の髭 (@goldenhige) さんの次のツイートを見てである。

 

 

 

これは、武雄市に新たな民間校長として迎え入れられる代田昭久氏が、以前に神奈川県鎌倉市の教育委員長になってくれと鎌倉市長から強引な推薦をされていた件に関連している。結局その件は鎌倉市議会で問題になって代田氏の辞退という形で終わり、何故か次に佐賀県武雄市へ現れたという顛末となっている。

で、金の髭 (@goldenhige) さんが言っているのは、その「代田昭久氏を教育委員長に!」という件で、石原伸晃大臣の推薦書があったのだが、その推薦書が偽造された疑いがあるという話に関連している。

 

なんだか複雑だが、分割して箇条書きにすると…

武雄市の民間校長代田昭久氏は、武雄の前に鎌倉で就活してた。

・「代田氏は鎌倉市の教育委員長にふさわしいよ!」という推薦書がある。

・その推薦書は石原大臣の署名入りだった。

・しかしその推薦書は偽造の疑いがある!とフライデーが報じた。

 

これが本当だとすれば、武雄市にやってきた代田昭久は、鎌倉市ではウソをついて就職活動していたことになる。

武雄市長の市政に反対する人たちとしては、とても都合のいい情報だ。

 

しかし。

 

 

金の髭 (@goldenhige) さんは非常に冷静だった。

 

実は私も、このフライデーの記事は知っていたのだが、偽造の話が本当かどうかの続報がなく、ハッキリしないと思っていた。

「疑わしきは罰せず」

の原則から考えると、推薦書偽造の件はあまり重くは見れない。

この点に関して、私と金の髭 (@goldenhige) さんはまったく同じだった。

 

フェアな人が武雄市の市政を問題だと断じている。

 

 

その瞬間、これまで見てきた武雄市に関する情報が色を帯び始める。

 

 

 

 

 

 

 

なるほど。

 

つまり、樋渡啓祐武雄市長も、高濱正伸花まる学習会社長と同族だったというわけだ。

 

そして私は、Twitterのアカウントを新規取得したのだった。